【2008年12月28日(日)】
仕事納めは26日(土)。
仕事始めは、1月5日(月)からなのさ。
丸々1週間の正月休みなのだ。
ヒマで持て余しそうだねって? いやいや、煩悩が多いから、そうもいかないんだって。
あれあり、これありで、これでもけっこう忙しい方なのさ。へっへっへ。
さて、欲しい本を求めて新宿三丁目のジュンク堂書店、8Fコミック売り場へ直行。
探していたのはこの本なのさ。
●青春少年マガジン1978~1983 (KCデラックス)
小林 まこと/講談社
2008.12.17発売
「週刊少年マガジン」50周年記念連載。
全13話計約200ページの短期連載の単行本化なのだ。
ボクが連載に気づいたのは、9月17日号No.40の<第4話>からだった。それ以後は、最終話まで<5話>を除いて毎号読み続けていて、単行本で通読出来るのを待ってたってわけなんだ。
70年代終盤から80年代前半を同誌でまんが家生活を始めた小林まこと、大和田夏希、小野新二「新人3バカトリオ」といわれた男たちの青春譜といったところ。
大和田夏希の自死、小野新二の病死は、この作品ではじめて知ったのだ。
ボクも彼らと同じ時代を、まんが界に憧れながらも、ずっと別の世界で生きて来た。
それだけに、この作品の中で実名で登場する作家たちのエピソードは魅力的なのさ。
まんが家になれる、なれないは運命もあるけど、それ以上に、そもそも、まんが家なることにしがみつくがむしゃらな執念が必要なのだ。
ボクにはそれがなかった。
怖かったからね、失敗したら生活出来なくなるんじゃないかって恐怖があって。
本とレコードが買えればいいやって始めた社会人スタートだったのさ。
のん気といえばのん気なのだが、指標や目標のない人生は、結局、転職人(ジョブ・ホッパー)というその後の流転のツケに回ってきたってわけなんだ。
ま、今にして思えば、遠回りしたけどムダではなかったかも知れないなって気はしてるのさ。
人間はその性格に合った事件にしか出会わない。
確かこのフレーズは、上京して間もない10代後半に読んだ小林秀雄の本の中で出会ったフレーズで、いまだに忘れることの出来ないアフォリズムなんだ。
というわけで、欲しいのはこの本なんだ。
ジュンク堂の8Fにあった検索端末を叩いて、7冊の在庫ありと印字されたデータをプリントアウトして若い女店員に渡す。
んで、結論からいうと、彼女は、売り場の棚から結局この本を見つけられなかったのさ。
客であるボクの目の前で、ひとりで何度も何度も棚を探す以外のアクションしか見せるせることが出来なかった。
それじゃ、ダメなんだな、書店員として。っていうか、お金をもらって働くプロの職業人としてさ。
売り場の先輩を呼んできてエスカレーションすることくらいのパフォーマンスはして見せろってんだよ、ド素人めが!!
ま、「諦めるよ」って引き下がったボクではあるが、欲しいものを求めて店に来たコンシューマーが諦めるってことは決してないのさ。いや、金輪際ないね。
むしろ諦めるのは、この店への期待感や、この書店員への期待感なんだ。
不満客は、結局、他店へ流れていくことになる。
大した店じゃないなって失望感とともにね。
ファーーーーック!!!
ま、結局、このケースでは、問題は、ボクが求める本を探せなかった女店員のスキル・レベルの低さにあるのではなくて、
<客の求める商品をどうやって探すかっていう店員のタスクを、売り場全体の人的なリレーションで解決出来るシステムがなかった>ってことの方がむしろ問題なのだ。
このシステムがない以上、同じ問題が発生して、未解決に終わるってことをループさせる結果になるんだわさ。
というわけで、この本は
アマゾンで購入することにしたのさ。最初からそうすればよかったのにねって? いやいや、はやる気持ちを抑えて、自ら書店に足を運ぶってことも大事なのさ。
これが出会いの醍醐味だからね、本も、人も。
続いて、阿佐ヶ谷「書原」に移動。
ここで購入したのは以下の2冊なり。
●劇画漂流 (下巻)
辰巳ヨシヒロ/青林工藝舎
2008.12.20 初版第1刷
初出
「まんだらけ目録」 8号~22号
1995年3月~1998年9月
「まんだらけZENBU」 1号~8号
1998年12月~2000年9月
●横山光輝プレミアムマガジン05
『織田信長』の世界とその魅力/講談社
2008.12.19 第1刷
これだけ豊富な図版を使っていながら、相変わらずゴージャス感をちっとも出せないグラフィック・デザインって、かえってスゴイことなのかも。
いんや、そんなことあり得ね~よ。
ダメなものは、それに気づかなければ、どこまでいってもダメだってことよ。
唯一の救いは、レアな初期作品の別冊付録の復刻版くらいかな。
んじゃ、次回の配本はもう買わないかっていうと、ここまで買ってたらもう引っ込みはつかないので買うまでさ。ま、どっちかっていうとコレクターズ・アイテムだからね~。
コレクター稼業もツライとこやね。うへへ。